ファイルを上書きしてバージョンを更新すると、cpuモードで起動しなくなる

[manju-summoner]

不具合の内容

voicevox_engine 0.11.4(windows-cpu)を保存しているフォルダにvoicevox_engine 0.12.0(windows-cpu)を上書き保存すると、cpuモードで起動できなくなりました。

zip形式で配布されているVOICEVOX CPU版を、0.11.4から0.12.1へファイルを上書きして更新した場合にも同様の症状が発生します。
インストーラー版では0.11.4から0.12.1へ更新しても問題なく動作しました。

現象・ログ

D:\...\windows-cpu>run.exe
Warning: cpu_num_threads is set to 0. ( The library leaves the decision to the synthesis runtime )
Traceback (most recent call last):
  File "D:\...\windows-cpu\run.py", line 773, in <module>
  File "D:\...\windows-cpu\voicevox_engine\synthesis_engine\make_synthesis_engines.py", line 74, in make_synthesis_engines
  File "D:\...\windows-cpu\voicevox_engine\synthesis_engine\core_wrapper.py", line 420, in __init__
Exception: This library is CPU version. GPU is not supported.

再現手順

1. voicevox_engine 0.11.4(windows-cpu)をダウンロードし、展開する（以下フォルダA）
2. voicevox_engine 0.12.0(windows-cpu)をダウンロードし、展開する（以下フォルダB）
3. フォルダB内のファイルをフォルダAにコピーし、上書き保存する
4. フォルダA内のrun.exeを起動する
5. Exception: This library is CPU version. GPU is not supported.と表示され、CPUモードで起動しなくなる

期待動作

ファイルを上書きしてバージョンを更新した場合でもcpuモードで起動する

VOICEVOXのバージョン

• voicevox_engine cpu版を、0.11.4から0.12.0へファイルを上書きしてバージョンを更新
• voicevox_engine cpu版を、0.10.4から0.12.0へファイルを上書きしてバージョンを更新
• zip形式で配布されているVOICEVOX cpu版を、0.11.4から0.12.1へ、ファイルを上書きしてバージョンを更新

OSの種類/ディストリ/バージョン

• Windows 11 Pro 22H2 22621.1
• macOS
• Linux

その他

[takana-v]

現在、コアのバージョンをコアと同じディレクトリにあるファイルの存在有無で判別しています。
上書きした場合は最新バージョンで削除されたファイルが残存するため、古いバージョンのコアであると誤認してエラーが発生したと思われます。

• コアの変更への追従 #385

他の方法でバージョンを判別できれば改善できますが、ちょっと方法が思いつかないです...

[Hiroshiba]

issue作成ありがとうございます！（takanaさんもありがとうございます！）

こちら、以前のファイルが残っていることによる不具合は、予知することがなかなか難しいと思わるのと、バージョン更新ごとに確認が増えることになりそうです。
なので回避策を考えるのは一旦保留し、遭遇しないように案内するのが良さそうかなと思いました。

READMEに「利用方法」といった項目を追加して、そこからreleasesへ案内しつつ、zip版の場合は上書きではなくフォルダごと置き換えることを案内する、ということができれば良さそうかなと思ったのですが、いかがでしょうか。

[manju-summoner]

なるほど。
現状の判定処理的にも今後のサポートコスト的にも置き換えを前提とする方が良さそうですね。
READMEへの記載があれば問題ないと思います！